交通事故解決 川西の弁護士法人 村上・新村法律事務所

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  • 頸椎捻挫(損害賠償総額320万円・360万円)

頸椎捻挫(損害賠償総額320万円・360万円)

1 頸椎捻挫と後遺障害等級

(1)頸椎捻挫(むち打ち症)とは、交通事故の衝撃で体が大きく揺さぶられると、首や肩等の筋肉や靭帯を損傷し、痛みや違和感等の症状を引き起こすものです(むち打ち症の概要は、https://kawanishiikeda-law-jiko.com/whiplash/ )。

(2)頸椎捻挫について、後遺障害等級が認定されるには、

  ① 12級として 局部に頑固な神経症状を残すもの

  ② 14級として 局部に神経症状を残すもの

  でなければならず、そうでなければ、

  ③ 非該当として 後遺障害慰謝料や(労働能力喪失による)逸失利益損害賠償を受け取ることができません。後遺障害慰謝料額は①が280万円・②が110万円、労働能力喪失率は①が12%・②が5%で、①~③の何れに該当するかで大きく異なります。

(3)ちなみに、①と②の違いは、神経症状が「頑固」か否かですが、それは「他覚的所見」つまり、何か客観的な所見(画像所見・神経学的異常所見)があるかによって決まります。

    他方、14級にいう「神経症状」は、自覚症状で足りますが「受傷部位にほとんど常時疼痛を残すもの」であることが必要で、例えば「長時間歩行時に頸部痛」であるとか「雨天時に頸部痛」という診断であれば、症状軽微な場合として非該当になってしまいます。

(4)以上を前提に、村上新村法律事務所に属する弁護士が関係した14級の頸椎捻挫の事案について、ご紹介したいと思います。

2 事故当初から受任した事案(損害賠償総額320万円)

(1)ご紹介する事案は、依頼者が自動車を運転中、交差点の信号待ちで停車をしていたところ、後方から走行してきた自動車に追突されたものです。

 自覚症状としては、頸部の痛み、腕の痺れがあって、依頼者はこれらの症状により自動車の運転や重いものを持つことが難しくなり、日常生活にも支障をきたしていました。

(2) 事故の程度が比較的大きく依頼者も受傷箇所に強い痛みを感じておられましたが、MRI等の「他覚的所見」には乏しかったため、もし症状が残ってしまった場合は後遺障害の認定で争いになることが考えられる事案でした。

このような場合は通院経緯や、通院期間中の医師による検査等が後遺障害診断において判断を左右するポイントとなります。 今回は幸い弁護士が早期から関与していたこともあり、医師に適切な検査をして頂いた上で、後で問題にならない様な通院の方法について助言をさせていただきました。

(3)依頼者は事故から半年程度通院を続けられましたが症状は良くならず症状固定、後遺障害の申請をすることになりました。 後遺障害診断書の書き方についてもアドバイスをさせて頂き後遺障害の申請、結果、14級9号の認定を受けることができました。

この認定結果に基づき損害賠償の交渉をしたところ、ほぼ裁判基準満額の示談金の支払を受けることができ、示談成立となりました。 依頼者は事故直後から症状が強かったこともあり、ある程度先を見据えて動くことができました。

(4)頸椎捻挫の症状でも長引くことがあります。 ところが、事故直後に深く考えず、適切な検査をしていない場合、その後症状が残ってしまったとしてもこれが後遺障害と認定されることはあまりないでしょう。

 今回は、事故直後から適宜アドバイスをさせて頂いため適切な賠償を得られたケースです。 もし被害に遭われた場合は早期のご相談が重要であるといえます。

3 異議申立から受任した事案(損害賠償総額360万円)

(1)ここでご紹介するのは、車運転時に後ろから追突されたもので、依頼者の自覚症状としては、頚部痛及び腰痛により、仕事にも支障がでました(傷病名:外傷性頚部症候群、胸背部打撲捻挫、腰部打撲捻挫)。

(2)依頼者は、事故による頚部痛及び腰痛により、仕事にも多大な支障をきたしていました。 ところが、痛みについて画像所見が得られなかったため、当初は、頚部及び腰部共に「非該当」の認定が出ておりました。

 しかし、体を使うお仕事柄、大変辛い思いをされていましたので、弁護士が介入し、主治医に自覚症状欄等を充実させた後遺障害診断書の作成を依頼しました。異議申立をする際も「事情説明書」として、依頼者の現状を丁寧に説明した結果、異議が認められ、頚部痛及び腰部痛いずれについても「画像所見はないものの14級9号に該当する」という結論を得ることができました。

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